Aquaです。
【前回のあらすじ】
ベルの子供が二人誕生しました！ おめでとう！
【主な登場シム】
ウィロー・ベル
Bell Willow
願望 ソウルメイト
特質 悪人 一匹狼 嫉妬深い
ウィロー家三代目。
もう悪いことするのはやめました。
ウィロー・クロック
Crocus Willow
特質：海の子
ベルの息子。
今は父アーヴィングの家で暮らしています。
ウィロー・カトレヤ
Cattleya "Carry" Willow
特質：外交的
ベルの娘。
記事内ではキャリーと呼びます。
夏の終わり
ハッ！
ここは……！？
綺麗な空と海ですねえ。
ここはスラニの一角です。
ブリタニーのお腹がこんなになっているそうで。
時間潰しも兼ねて会いに来ました。
ベル：どう？ どっち産まれると思う？
ブリタニー：なんとなくだけど男の子かなって思ってる。
ベル：ああゴメンゴメンゴメン、そっちじゃなくて。
ブリタニー：うん？ ああ、きっと人間よ。人魚だったら多分もっと元気に泳いでるもの。
ベル：フフ、人間だったらいいなあ。
ブリタニー：どうして？
ベル：ブリティもウチみたいに仲間外れになっちゃえばいいのよ。
ブリタニー：そういうことね。
えぇそのまま泳ぎに行くんですか？
流石は人魚……
いや待ってそれはおかしい。
そうなるのはおかしい。
そろそろ時間なので去りますが、
その前にちょっとだけ家を見ていきました。
いや懐かしいわね。
フww
ダニエルのバニー優等賞、まだここにあったんですねwww
さてこちらはアーヴィングの家。
キャリーが玄関先で散らかしてます。
ベル：ちょっとキャリー？ そこで散らかさない。
キャリー：えー楽しいのに。
ベル：邪魔んなるでしょ。ほらいい子だから掃除して。
キャリー：はあい。
ベル：そうそう、偉いよキャリー。いい子いい子。
キャリー：ちょ、ママそこ邪魔だからどいて。拭けない。
ベル：(´・ω・`)
ベル：クロックー？ どしたー？
クロック：学校でいじめられた。パパたちのことで。
ベル：えぇ。なんで。
クロック：よくわかんないんだけど、女の子たちが言うには僕が青い服着てると良くないんだって。男の子にピンクの服を着させない親はダメだとかなんだとかって言われた。先生もおんなじこと言ってた。キャリーにもあんなかっこしてないで髪切ってズボン履けって。
ベル：ううぅ内容がイマドキぃ。
ベル：その先生は女の人？
クロック：うん。
ベル：オーケーオーケー。確かクロックのとこって教頭も女よね？ 明日にでも捕まえて「他の子供と一緒になっていじめた」ってそれだけ言いなさい。
クロック：男の先生じゃなくて？
ベル：こういうときは絶対「男 対 女」にしちゃだめ。「まともな人間 対 イカレたやつ」にすればみんなアンタに味方してくれるから。
クロック：わかったよ。
ベル：なんかウチってばケイシーおばさんに似てきた気がする。
ベル：元気出しな、チェスでもやろ？
クロック：いいよ？ ママチェスなんてできるの？
ベル：見くびんないでよ？ できるよこれぐらい。
クロック：はい、メック。
ベル：メック！？ どこがメック！？
クロック：弱いよママあ。
ベル：いやまだメックなら巻き返せるから。
アーヴィング：おーやってんなー。
ベル：はいメックチェイク。
クロック：えっ！？ うそ！？
クロック：ああ！！ ほんとだ！
ベル：だから言ったでしょ見くびらないでって。
クロック：くぁぁぁあああ！！
キャリー：はいクロックざんねんでーしたっ☆
アーヴィング：次は上手くいくさ。
もう夜なので帰りましょう。
ちょっとー。
またキャリーが散らかしてますよー？
いいのー？
ベル：邪魔じゃなければなんでもいい。
そう。
何飲んでんですか。
ベル：帰り道にバーあるのが悪いんだよしょうがないじゃん。
まあいいですけどね。
ルイサ：お姉さん久しぶり。
ベル：うわめっちゃ久しぶりなやつが来たな。
ルイサ：いつ以来？
ベル：ウチの誕生日。
ルイサ：あーそうだったね。元気？
ベル：まあねー。
ベル：そっかあ。あんたももうバーなんかに来る歳になったかあ。
ルイサ：前も言ったでしょー子供の成長は早いって。
ベル：ウチの子たちもすぐこんなになんのかな。
ルイサ：ないない。あたしほど可愛くなれる人なんていないから。
ベル：ナルシストかあんた。
ルイサ：よく言われる。
さてと。
気がつけばもう夏も終わりです。
結局パッチーの呪いか何かのせいで、ユリもストレリチアもロクに育ってはくれませんでした。
キクは辛うじてといったところ。
ユリ・ストレリチア・ブラックベリー・パセリはもう必要ありません。
売ってしまいます。
その前にユリの枝は全部切っておきましょう。
キンギョソウに接ぎ木してランにするのです。
嗚呼。
あれだけあった作物が売れてなくなってしまった……。
キクは秋でも育てられます。
数を増やし、引き続き役立ってもらいましょう。
それと、秋はタマネギの季節でもあります。
かつてオアシス・スプリングスでの主力だったタマネギ。
再び彼らを育てるときがやってきました。
そして極めつけはこれ。
どこかで手に入れたドラゴンフルーツ。
お値段なんと一つ§250。
沢山育てたいところです！！
惜しまず手持ちの三つを全て植えました。
頼んだよ。
水をやって。
肥料を撒いて。
そうこうしている内に、もう夕方になりました。
夏が終わる……
終わらないんですよまだ。
ヴァンパイアも疾走する夜。
ベルにはお客さんが来ていました。
ベル：お前……
お久しぶり。
ウィロー・ブバリアことボウです。
まだ生きてます。
ベル：まだ生きてたのあんた。もうケイシーおばさんもダ兄もアイリーンもいないよ。さっさと後を追ったらどうなのよ。
ボウ：ええそのつもり。あたしもそろそろ死ぬ頃。
ベル：まさかボケてウチがあんたのこと嫌ってるの忘れたんじゃないだろうね？ なんでウチにその生き汚れたツラ見せに来たわけ？
ボウ：ベル、聞いたよ。子供が出来たんだったね。
ベル：あぁん？ 今更？ 教えてくれる友達とかいなかったの？ ああそっか、もう先に死んだんだもんねみんな。ごめんごめん。
ボウ：知ってはいたけど……あたしに祝われたくはないでしょう。
ベル：わかってんじゃん。それで来るとかどういう悪風の吹き回し？
ボウ：子供は双子だったのよね？
ベル：そうだよ。わかった、跡継ぎがほしいってか。
ボウ：うん。いや、でも――
ベル：お断り。どうしてあんたなんかのためにウチのかわいい子供たちを生贄に捧げなきゃいけないのよ。
ボウ：……あたしのことはどうでもいいの。それよりも、誰かにママとパパの遺したものを守ってほしいのよ。
ベル：それでウチの子ってわけか。
ボウ：そう。
ベル：んー考えてあげなくもない。ただし、あんたが死ぬまではクロックもキャリーも渡さない。絶対に。
ボウ：えっと……
ベル：ママたちのものはウチの子が継ぐ。でもあんたを覚えているウィローは誰一人としていない。こういうことよ。それでいいなら了承してやる。
ボウ：……わかった。それでいい。
ボウ：はあ……。じゃあベル、あなたに会うのもこれが最後ね。
ベル：いつだって最後にしてやりたかった。正直あんたのことなんて忘れてたよこの間。
ボウ：今更言っても許してもらえないのは分かってる。でももう一度謝らせて。
ベル：だめ。分かってる時点で自分のためでしかないって気づかないわけ？
ボウ：それもそうなんだけど……どうしても、何かして死にたいのよ。
ベル：何かっていうと？
ボウ：……あたしね、結局生きててなんにもできなかったのよ。豪邸を持つことも、途方もないお金持ちになることも、非凡な画家になることもできなかった。セレブだってやめた。子供もいないから名前は残らない。友達もみーんないなくなった。やったことといえば、ベルに一生消えない恨みを抱かせたことだけ。だから、何かもう一つだけでもできないかと思って……
ベル：ふうん。そんだけ生きたくせに結局ねえ。じゃあ謝っても良い。けど、ウチはあんたのこと一生恨み続けるから。
ボウ：わかった。じゃあもう謝らない。
ベル：え？
ボウ：謝れって言われるとなんか……謝りたくない。
ベル：なにそれ。
ボウ：邪魔しちゃったね。帰るよ。
ベル：ちょちょちょちょちょっと待ちなさいよ、いいのそれで！？
ボウ：いい。言うことは言った。見るべきものも見た。今はこれまでよ。
ベル：……ホントに、これで最後なんだね？
ボウ：最後。
ベル：…………
ボウ：…………
ベル：……ウチはあんたのこと恨み続ける。これからもずっと。
ボウ：うん。
ベル：でも……
ベル：そのつもりだったけど、やっぱもう忘れた。何があったかも、あんたのことどう思っていたかも、今全部忘れたよ。
ボウ：？
ベル：わかんない？
ボウ：わかんない……どういうこと？
ベル：あんたがこの世で唯一やったことは、ウチに恨みを抱かせたことだった。ウチはその恨みを今忘れた。
ボウ：ええ。 ……？
ベル：これであんたがこの世でやったことは今を以って何一つ無くなった。さあ死ね。 浜に打ち捨てられた魚のように、世に捨てられ誰にも惜しまれること無く、孤独に。あんたは一人で死んでいくのよ、ウィロー・ブバリア。さあ。
ボウ：……!!
ボウ：本気で許しを求めたあたしが馬鹿だった！ あいつはねじ曲がったんじゃなくてもともと根っこから腐ってたんだわ……！！
ベル：ハッ、どの口が言うんだか。
ボウは去りました。
もう出番もこれが最後になるのでしょう。
結局私はその特色を何も活かせないまま、ボウを退場させてしまった。
本当に申し訳なかった……。
さあ夏が終わりました。
今日から、秋です。
