Aquaです。
もう第五部の総集編もこの回で終わりですので、
いっそ間を開けずにやってしまいます。
本編の方はもうしばらくお待ち下さい。
【前回のあらすじ】
クラブ「頂を目指して」、結成。
【主な登場シム】
ウィロー・カトレヤ
Cattleya "Carry" Willow
願望:エクストリームスポーツ愛好家
特質:外交的 冒険好き 美食家
ウィロー四代目。
記事内ではキャリーと呼びます。
ウィロー・サンディー
Sandy Willow
特質:意地悪 子供嫌い 陽気
嫌いな活動と音楽:バイオリン クラシック
キャリーのパートナー。
たまに酷いこと言ってきますが、問題はありません。
シーガー・シェリー
Cherie Seager
特質:生真面目 仲間好き 高慢ちき
クラブ:プライベートクラブ 頂を目指して
キャリーの従姉妹で妹分で親友でクラブ仲間。
この子も割と属性過多。
総集編#5-6 冒険の終わり
キャリーは登山ツアーに向けてクラブを招集。
ぞろぞろとやってきました。
シェリーその本……温泉のだね?
あとで返しましょうね。
揃って落ちるジョスリンとシェリー。
ちょっとちょっとちょっと、
混線してますよ。
危ないです。
モリー:いやーまさかあんたもこのクラブ入ってるなんてね。
シェリー:モリーさあん、なんであなたが居るんです?
モリー:キャリーに誘われてね。
シェリー:はあ。なんて趣味の悪い人を誘ってしまったんでしょ。事前に言っておけばよかった、「ベントリー・モリーはセンスが酷いから誘わない方がいい」って。
モリー:まあそう言わずにぃ。ね? 同級生なんだからウチら。また仲良くしましょうよ。
シェリー:お断りします……
モリー:ブレないね。
みんな通路を通って戻ってますけど、
そのまま岩壁を降りてもいいのよ?
おう。
シェリーってば本を片手に登ろうとしてますよ。
やっぱりこの子最近変ですね??
そら落ちるわ。
さて、ついにここに挑戦するときが来ました。
エ ク ス ト リ ー ム コ ー ス
~The Extreme Course~
もうね、見るからにヤバい。
挑戦する女・キャリー。
何事にも強気で取り組みます。
とはいえ珍しく蛇行していますね。
低いジャンプ台を跳ぶと直後にまた高いジャンプ台がッ!!
かなりおっかない配置ですが、
キャリーも慣れたもんで、
これを難なくこなしました。
いやいやいやでも待って。
その斜度に着地するのはエグい。
無理無理無理無理無理。
着地には成功したものの、
ゴール地点はそこからすぐ。
勢いを制御できず、キャリーは転んでしまいました。
いやあ~~~~~この距離で急に止まれは難しいって。
寧ろキャリーはよくやったほうです。
翌朝。
サンディーの友人が亡くなり、彼女は意気消沈してしまいました。
ただキャリーが近くにいる時だけは悲しみが紛れるようで、
ちょいちょい笑顔を見せてはいます。
キャリーが成長する前にツアーを始めるべく色々したかったのですが、
こうなると仕方がない。
サンディーの側にいてやりましょう。
キャリー:私のサンディーが悲しんでるんだから、そばにいてやらなきゃ。
サンディー:だ、大丈夫よぉウチは気が強いんだ。そんなことより自分の夢が目の前にあるんだから掴みにいきなさいよ。
キャリー:いいよそんなもの。あとで二倍頑張るとかすればなんとかなるだろうし。
サンディー:ならないよ。今しかない。今やれ今。
キャリー:だったらサンディーと一緒にいたいな。“今”。
サンディー:たくもうああ言えばこう言うんだからも……ありがとね!
サンディー:あんたさ、慰めるの下手でしょ。
キャリー:わかっちゃう? そうそう、下手なのよね。
サンディー:なんか微妙に距離あって心に入ってこないんだもんあんたの言い方って。
キャリー:ごめんね。
サンディー:いいよ、ウチだから許す。
キャリー:ありがと。
サンディー:お前みたいな冒険好きで食にうるさくて優しいフリしてドライなバカ、ウチでもなけりゃ面倒見られないでしょ。
キャリー:……もしわけないっ。
サンディー:でもウチはキャリーのこと好きだよ。あんたはバカで図体ゴリラだけど可愛くて弄りがいあるし、それに――
キャリー:ちょっとまって図体ゴリラって何よ。
サンディー:ゴリラじゃないのよガタイ良くて全身筋肉で。
キャリー:いやいやいや無い。私でゴリラだったらシェリーちゃんなんてゴリラ以上だから。一緒に温泉でも入ってみれば分かると思う。
サンディー:親友を売ろうとするなお前。
キャリー:出来たねー雪だるま。楽しかった?
サンディー:楽しかったよ。でももっかい言う。やっぱお前バカだわ。こんなんで励ませるだなんて思っちゃって。
キャリー:楽しかったんじゃないの?
サンディー:楽しかったよ。ウチも大概バカだわ。
キャリー:フフ。
サンディー:でも図体はあんたのほうがゴリラだよ。
キャリー:もういいよそれはww
この後少しだけ滑りました。
ずぁぁ
キャリーは今日も跳ぶ。
跳ぶ。
跳ぶ。
もう上級者コースも安定して激しく滑れるようになりました。
……で翌朝。
また例の恐怖に襲われてしまい、
ベッドを出てからずっとピリピリしています。
キャリー:サンディーあのさ……
サンディー:まーたいつものんなっちゃった?
キャリー:うん……。
サンディー:だーいじょうぶ、ウチはずっと一緒にいるから。昨日あんたがそうしてくれたように。ほら深呼吸して! バカな考えもろともたっぷり息吐いて。ね?
キャリー:ふぅーーーーー……
サンディー:ちょっと落ち着いた?
キャリー:うん。ちょっとね……。
サンディー:よーし、オッケー。また心配になったらウチに言いな! 何度だって慰めてやるから。ね!
キャリー:ありがと……。
ユキマツのゲレンデにある大岩壁。
二日間この壁でメンバーを試した結果、
登攀成功者はシェリーただ一人でした。
しかも軽々登る。
これで自動的に登山ツアーのメンバーが決まりました。
登山に行く前に一つ、忘れていることがあります。
跡継ぎを誰にするか決めなければなりません。
今ウィローを継げるのはキャリーの兄クロック、その長男ジョスリン、三男バージル、長女アビーの四人。
クロックはキャリーと双子なので無し、ジョスリンは既にローズ家に出ており、アビーはまだ子供です。
その中から五代目に選ばれたのは――
キャリー:六代目をアビーにする前提でジョスリン。
バージルを選ぶとアビーと現在コートニーのお腹にいる赤ん坊を育てる人が減る、
また、アビーを引き取ると子供嫌いのサンディーが嫌がるため、
中継ぎとしてジョスリンを立てるという判断です。
いいんじゃないでしょうか。
コモレビ山登山ツアー 挑戦記録
午前四時
ステファニ温泉前にて集合。
装備をチェックする。
午前四時三十分頃
出発。
キャリー:ねえあなたの娘ちゃん……ダーシーちゃんだっけ、元気?
シェリー:うん元気。お兄ちゃんみたいに不躾な子にならなくてほんとに良かった。
午前六時三十分
深い雪に足を取られながらも、
ゲレンデの大岩壁に到着。
共に登攀に成功。
午前七時前
登山ルート第二エリアに到着。
テントを目指し行軍。
キャリーのみ約一時間の休息を取る。
キャリー:ふう。雪ふっっっかいわ。ちょっと休んでこ?
シェリーは止まらず前進。
午前八時頃
シェリーが第二エリアの岩壁登攀に成功。
日の出を迎える。
午前九時
キャリーが登攀に成功。
なお途中で一度落下し負傷する。
キャリー:うぅ……。ふー! きついわほんと。
キャリー:うぅぅ……腰が……
シェリー:大丈夫? リタイアする?
キャリー:まだ……! っあぇえええーーっ!
シェリー:すっかりおばさんみたいな声出してるけど。
キャリー:おばさんだからね! 私だってね! 登れる内に登るしかないよ!
シェリー:行きましょう次。
午前十時
登山ルート第三エリアに到着。
山頂を捉えるが、
凍てつく氷瀑が立ちはだかる。
キャリー:兎にも角にもまずは準備運動を……んんんぇえええい。……あれシェリーちゃんどこいった?
午前十一時
シェリー、登攀開始。
キャリー:うお……近くで見るとほんと凄い壁……。シェリーちゃん気をつけてね!
シェリー:うるさい話しかけないで!!
キャリー:ごめーん。
キャリー:ゴリラだわ……華奢な体してるけどやっぱりゴリラだわ……。
キャリー:私も負けちゃいないもんね……!
キャリー:うわっ!?
キャリー、数時間行く手を氷瀑に阻まれる。
キャリー:正直もう体がしんどい……。
キャリー:でも……ここを登らないと……! もう私に次はない……!
キャリー:ふう……。結構登ったね。あともう少し……。
キャリー:んんんんんぁああああっ!
キャリー:ぐあっ…………!!!!!
午後三時三十分
キャリー、凍てつく氷瀑の登攀に成功。
シェリーと共に、精霊たちの祝福を受ける。
午後四時過ぎ
頂上への行軍を急ぐ。
キャリー:ッデーー!
シェリー:もう頂上はすぐそこよ? 早く行こ?
キャリー:ご、ごめん……今急ぐとヤバい……。
シェリー:どうして登ってからそうなるのか。
午後四時十五分
コモレビ山・山頂に到着。
登頂成功。
コモレビ山登山ツアー 挑戦記録 了
ぃぃぃぃぃやっっっっっっっっっっっったあああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああ!!
着いたああああああああああああああああ
ひょーたっけぇェーーッ!!
雲海から突き出てますよ……!
キャリー:あっあっあっ。あったあった茂み。
山の一番上にたどり着いて一番最初がそれかい。
情けないわ^^;
雲より高いコモレビ山の山頂。
こうして見ると本当に、空を飛んでるような感じがします。
厳密には、まだ終わりではありません。
真の「頂」はこの坂の上。
キャリー:嗚呼……シェリーちゃん……早い……! もう脚冷たくて動けない私……!
来ました。
ここが真の頂です。
シェリー:おめでとう! ついに来たね!
キャリー:シェリーちゃんってば早いんだからもう~……。私疲れちゃったよ。
シェリー:あははごめんなさい。早く世界のすべてを見下してやりたくてウズウズしてたの。
キャリー:おー出た出た。シェリーちゃんのそういうとこ嫌いじゃないよ私は。
ふと視線をシェリーの背後に向けると、
既に月が昇っています。
シェリー:……キャリー。
キャリー:何?
シェリー:これからどうするの?
キャリー:どうする?
シェリー:もう山、登ってしまったでしょ?
キャリー:あー……。
キャリー:もう冒険は終わりかな。
シェリー:えっ。
キャリー:達成感とかこれからやりたいこととかほんとは色々あるんだけど……なんかもう疲れた。
シェリー:てっきり山降りたその足でジャングルとかにでも行くのかと……。もちろん喩えだけれど。
キャリー:ううん。もういい。……私の冒険はおしまい。あとは下界でのんびり過ごそうかなって思ってる。
シェリー:そうなんだ……。
キャリー:もうクラブもやめる。
シェリー:えーやめてしまうの?
キャリー:どのみち、もし次があったとしても体動かないもの。今日の登山でわかった。私はもうすぐ動けなくなる。
シェリー:そうやって言われると寂しいな……。
キャリー:後のことはシェリーちゃん、あなたに任せてもいい?
シェリー:……いいですよ。キャリーがそう言うなら。
キャリー:あ、そうだ。写真撮っとこ?
シェリー:ああいいねいいねいいね。撮りましょ。
パシャリ。
シェリー:てっきり太陽を背に撮るのかと……。
キャリー:こっちのほうが顔がよく見えるでしょ。
すっかり夜になりました。
戻りましょう。
キャリー:ねえ、この暗い中であれ下るの?
帰ってきました。
キャリーの家。
キャリー:ただいまあー。
キャリー:おぉふ。
サンディー:ヨシ! ちゃんと帰ってきた! 偉い!
キャリー:えーなあに? 凍りついたままバラバラにされて帰ってくると思ってた?
サンディー:だって出る時ロクに話してなかったじゃないのさあんたさ! こっちは家にいる間心配してたんだよ? 自分がベッド入るときに見た寝顔が最後のキャリーの元気なところだったらどうしようって。どうせ上しか見てないあんたは気にしてなかったろうけど!
キャリー:ごめん、そういえば確かに……サンディーのこと全然頭になかったかも……。
サンディー:このバカ。正直に言うなバカ。
サンディー:おかえり。
キャリー:ただいま。山頂行ってきたよ。……サンディー?
キャリー:んん!
あらお熱い。
よっぽど心配だったんですね。
キャリー:……めんぼくない。
サンディー:しゃべるな口つけたまま!
もう疲労困憊です。
冷蔵庫にあったおにぎりを口に叩き込み、
もう風呂だのなんだのは後回しにしてベッドに入りました。
キャリー、お疲れさん。
コモレビ山登頂おめでとう。
今はゆっくり休め……。
こうして、キャリーは「コモレビ山登頂」という記録を残し、
ウィロー家当主の座を退きました。
後に続くはジョスリンとアビー。
さあこれからウィロー家はどうなっていくのk
出産報告
ローズ・クラーラとローズ・ジョスリンとの間に、1人の男の子の赤ちゃんが生まれました!
いや、ホント……どうなるんすかね……
To be continued...
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