Aquaです。
【前回のあらすじ】
ローズ一家とベル家の今を紹介。
【主な登場シム】
ローズ・ジョスリン
Jocelyn Rose
願望:群れのリーダー
特質:アウトドア好き ナルシスト せっかち
ウィロー五代目。
特質だけ見るとすごく付き合いづらそう。
ローズ・クラーラ
Klara Rose
特質:ロマンチック 陰気 野心家
職業:スポーツ
ジョスリンの妻。
こちらもこちらで面倒そうな特質構成。
ローズ・ディーン
Dean Rose
特質:クリエイティブ 物質主義
ジョスリンとクラーラの息子。
やっぱり金髪なのね。
ウィロー・サンディー
Sandy Willow
特質:意地悪 子供嫌い 陽気
嫌いな活動と音楽:バイオリン クラシック
ウィロー四代目・キャリーのパートナー。
総集編#6-2 ウィローの跡継ぎ
ディーン:誰の絵だろう……。なんかずっと見ちゃう……
キャリーたちの家に来ています。
ディーンはこの絵に興味があるようですね。
キャリー:ところで、もうすぐ私は死ぬわけだけど、その後この家はどうなるの? アビーは大きくなったのよね。
ジョスリン:そうだな。約束通り俺は退いても良いと思うんだ。
クラーラ:ジョー、ここの家をどうするか決められるのはあなたよ? ちょっとディーンにも貸してやりましょうよ。
ジョスリン:「貸す」……「貸す」ねぇ。そんなことすると自分のものにしたがったりしないかな。
キャリー:前にも言ったけど、私は誰が跡継いでもいいのよ。まあでも、アビーってどういう子なの?
ジョスリン:食にうるさくてちょっと意地悪なんだってさ。父さんが言うには皆困ってるらしい。
キャリー:ほぉん……
サンディー:面白くないね。
サンディー:美味いもんしか食わなくて意地悪なんて、まるでキャリーとウチを纏めたようなもんじゃないのさ。忘れんじゃないよ、キャリーが死んだ後はウチと一緒に暮らすことになるんだ。これでもし美食家で意地悪なやつが来てみなさいよ、ウチ思い出の中のキャリーが汚れるよ。ここはジョスリンが続けるか、ディーンに継がせるんだね。
ジョスリン:……一応相談はする。
クラーラ:二人がそう言ってたって説明すれば誰も文句言えなくなるわ。ありがとう。
相変わらず、次期当主の件はこんな調子です。
ジョスリンが現状路線(アビー)を指示しつつ、
クラーラはディーンを推し、
キャリーは適当、サンディーは自分の死に際だけを考えています。
キャリー:これ後でモメたりしない?
サンディー:知らない。どうせ死ぬウチらにゃ関係ないことだよ。
キャリー:そうねえ。
サンディー:キャリー、あんた欲しいとか思ったことないの。子供。
キャリー:全然? そんなことよりサンディーと冒険が好きな人生だったし。
サンディー:ウソつけホントは「冒険とウチ」だったんでしょうが。どっちのが好きだったかなんてお見通しなんだよ。
キャリー:えへへ。
サンディー:ま、ウチだから面倒見れたってもんよ。感謝するんだね。
キャリー:ありがとうサンディー。愛してる。
サンディー:初めて聞いたよそんなセリフ。
キャリー:そだっけ。
サンディー:そうだよ。ウチのこと忘れんじゃないよ?
キャリー:忘れないよ。そんな間もなく来てくれるでしょ。
サンディー:万年その調子だとね、ほっとけないもんね。フフフ。
クラーラ:あなたはホント絵が好きよねえ。大叔母さんの家はどうだった?
ディーン:惹かれる絵がいくつかあったなあ。
クラーラ:もうちょっとしたらあの家はお父さんのものになるの。その時はディーンに家ごと貸してくれるかもよ?
ディーン:ほんとに!? やった! あそこ色んなのあって好き。
クラーラ:でしょでしょ、期待してなさい。
ディーン:うんうん。
そんなディーンは誕生日を迎え、
ティーンになりました。
アメリアも来てくれましたよ。
なんであなたはいっつも大事なとこよりちょっと後に来るかな。
アメリア:今度はちゃんと来るから、許してちょーよ。
そして夕方にはクロックとキャリーが相次いで死去。
二人とも、今後のウィローの皆に大きなものを遺してくれました。
ありがとう、本当にありがとう。
クラーラ:ジョー、いい? 悲しいのはわかるけど、キャリーさんたちが言ってたこと、すぐアビーたちに伝えるのよ。
ジョスリン:そういう気分じゃねえよ……
クラーラ:それはお互い様でしょ。後回しにしちゃあだめ。
ジョスリン:なんでこんなときにそういうことが言えるんだ?
クラーラ:この家はお世辞にも豊かとは言えないでしょ? そんな家をディーンが継ぐより、あのモノもお金も沢山ある家を継がせたほうが、絶対幸せだと思うのよ。懐と心の豊かさは比例するっていうもの。
ジョスリン:まあ……確かにあいつには幸せになってほしいよ。
クラーラ:親の恩は子に返す。今こそそれを実行するときよ。
当然のごとく、モメました。
バージル:つまり「仲の悪いアビーは嫌で息子のディーンが良い」ってことだろ?
クラーラ:そうは言ってないわ。
ジェラルド:そう言ってるようなものだよ。兄いどうしてわざわざ俺たちに言いに来たんだ、黙ってれば誰も気にしなかったのに。
ジョスリン:「俺の次はアビー」ってのは共通認識だろうが。それを勝手に変えるわけにはいかない。
ジェラルド:気持ちは嬉しいが兄い、それなら一人で言いに来てほしかったな。
クラーラ:私では問題があるって?
バージル:どうしても義姉さんが一人で言ってるだけに思えるんだよな。「旦那のきょうだいより自分が産んだ子供のほうが可愛い」、古今東西よくある話だ。
アビー:要は? アタシが貰えるはずだったものは全部あんちゃん達のものになって、ゆくゆくはそこのホウレンソウに譲られるってことでいい?
ディーン:ホウレンソウ……?
アビー:お前のことだよこのガキ。アタシは食いモンの中でホウレンソウが一番嫌いなんだよ!! 人のもの横取りしやがって。
クラーラ:私の子供になんて口利いてくれるのよ。
アビー:この場はどう考えたってあんたが一番悪いでしょ!
ジェラルド:なあバージル、いっそ間を取ってお前がなってみたらどうだ? 俺は応援するよ? クロエはともかくアビーは未熟とはいえ独り立ちできる歳になった。今ならバージルがここを出ても問題はない。どうかな。
バージル:ああいいなそれ。これならモメなくて済むってわけだ。
ジェラルド:だろ?
クラーラ:ね、ちょっと、どうするのよ。なんかもう一人候補出てきたわよ。
ジョスリン:ジェラルドお前……バージルまで候補にされたら余計混乱するだろうが。
アビー:さっさと次はアタシって言って。
クラーラ:駄目よ、もうディーンで決まってる。“先代”の言葉に従って。
バージル:それ義姉さんが言わせたんじゃないの? もういいよ、俺がなればどっちも文句垂れておしまいだよ。
ジョスリン:たくどいつもこいつも自分の話ばっかしやがって、決めらんねえだろうが。皆の考えを聞いて話合わせて、で俺が決めるってふうにしたかったのに。
現在の状況は以下の通り。
ここにはいませんが、
サンディーは立場的にはディーン派になります。
ジョスリン:あ。この中に一人、今誰からも推されてない奴がいる。
ジェラルド:お。
ジョスリン:クロエ、お前に決めたよ。
クロエ:私? ていうか何の話?
ジェラルド:おお~クロエおめでとう。上手く間を取ったな兄い。
バージル:クロエでいこう。よし! もう決まったな! 寝る!
コートニー:確かに間は取れてるけどアビーはどうするのよ……。
ジェラルド:よく俺の考えがわかったな。
ジョスリン:まあな。
こうして、こういう話があったことにして、
ジョスリン、ジェラルド、バージルの三人がクロエを推挙し、
六代目はクロエという形にしました。
クロエ:私、何に選ばれたんだろう。
ディーンとクラーラは当然納得がいきません。
ディーン:パパ! あの家は僕に貸してくれるんじゃなかったのか!
ジョスリン:うぅぇ!? んなこと父さんは一度も言ってないぞ!? どこでこんな話聞いたんだよ。
ディーン:ママが。
ジョスリン:はぁ!? クラーお前――
ジョスリン:おいどこ行ったんだよ!!
ジョスリン:クラー!! 戻ってこい!!!!! 俺の話を聞け!!!!!
クラーラ:貸してやろうって話は前にしたじゃない……。
ジョスリン:本人にしちゃだめだろ! その気になるに決まってるだろ。
クラーラ:いいじゃないのその気になったって!
ジョスリン:だめだよ。
クラーラ:どうして!
ジョスリン:だってこうなった時ショックじゃん……。
クラーラ:だから「こう」ならないようにキャリーさんに言質取りに行ったっていうのに……もう……
クラーラ:なんのために時間割いてはるばるウィンデンバーグまで行ったんだか。納得いかない!
ジョスリン:もう一度言うが決めるのは俺なんだよ?
クラーラ:知らないわよそんなこと!
ジョスリン:というかお前も! ウマい話を聞いたら本当か確認するとか、そういうことをしろよ! 無駄にガッカリさせたじゃないか!
ディーン:しょうがないでしょママから言われてたんだから!
ジョスリン:ママから言われたことは全部信じるのか!? あぁ!?
クラーラ:親の言うことは普通信じるものよ!?
ジョスリン:じゃあ余計気を配って話をしろよ!?
一同:はあ……
翌朝。
ディーンとクラーラは、タイミング悪く壊れた水回りを放置してそれぞれ登校/出勤。
ジョスリン:せめて皿ぐらいは片付けろよオイ!!
自分に決定権があるのにいまいち理解されていないと感じたジョスリンは――
単身ウィロー家に引っ越してきました。
代わりとして§20000ほどをローズ家に送って。
サンディー:親子揃って情けない奴。
ジョスリン:クロエが大きくなったら交代して俺は戻るつもりだ。そんなに長居はしないよ。
サンディー:折角だから面倒見てってやんなさいよ。どっちの子も放ったらかしなんて都合が良すぎるわ。
おや、これは以前キャリーが入れたアセロラアイスティーじゃあないですか。
まだあったんですね。
飲めるだろうか。
自分の死に際を気にするサンディー。
サンディー:ウチはこの家では死なないかもしれない。それでもいい? ……ははは、そんなこと言って、本当はどうでもいいんだろう? わかった、ウチの好きにさせてもらうよ。どうせそっちで会えるもんね。
彼女は己の最期の日々を、
思い出の地や妹の家を周って過ごすことに決めました。
例えば結婚式の場。
サンディー:懐かしい。ちょろっとだけ弾いたよねえこれ。横に居たクロックの奴はノリノリでさ、かえって恥ずかしかったよ。あのバカ。
ぼぉん……
サンディー:うがぁ
サンディー:悪くない結婚式だったよね。
例えばレストラン。
サンディー:あんたも長いね。いつからそこで立ってるんだい。
ウェイター:ローストチキンで宜しいでしょうか。
サンディー:いやこの歳だと重い……んにゃ。そうだね、やっぱりそれがいい。肉を食べよう。
ウェイター:畏まりました。
サンディー:キャリーもたまに言ってた。肉を食べようってね。
そしてその最期の日。
彼女は妹アニタの家にいました。
サンディー:今日はね、死にに来た。
アニタ:は?
サンディー:もうここらで終わりだなって感覚がするんだ、だったら最期の地は訳のわからん義甥っ子がいる家より、妹の隣がいいなってね。
アニタ:迷惑なんだけど。
サンディー:最期なんだからそれぐらいの迷惑聞きなよ。
アニタ:はいはい。なんかしてほしいこととかある?
サンディー:ウチはいるだけでいい。気にしないで過ごしなよ。
アニタ:そういうことなら。
そうして姉妹でハグをした後、
サンディーはひとり、
この世を去りました。
サンディー:さらばだ。
その数時間前、
去り行くサンディーと入れ替わるように、
ウィロー家は新たな住人を迎えています。
成長著しいクロエです。
クロエ:おじちゃんおひさー。
ジョスリン:おじちゃん言うけどな、俺はお前の兄貴なんだぞ?
クロエ:嘘。ディーン兄ちゃんの父ちゃんなんだからおじちゃんでしょ?
ジョスリン:あいつはお前の甥っ子だよ。今仲いいのか?
クロエ:全然。お互い好きなもんが変わっちゃってさ。
ジョスリン:まあそんなもんか。お前今何が好きなんだ。
クロエ:そうだなあ、世界一のシムたるこのクロエ様かな。
彼女の新たな特質は「ナルシスト」。
ジョスリンと被ってしまった……
まあでもそんな強烈な特質でもないし、別にいいか。
以上。
ウィロー六代目はクロエに決定、
ジョスリンはローズ家からウィロー家に単身移り、
キャリーに続いてサンディーも他界。
世代交代により、ウィロー一族は新たな時代を迎えようとしています。
次回からはあのナルシコンビでやっていきますね。
では今回はここまで。
またお会いしましょう。