Aquaです。
【前回のあらすじ】
ベルがシニアになり、クロックが引っ越してきました。
【主な登場シム】
ウィロー・ベル
Bell Willow
願望 ソウルメイト
特質 悪人 一匹狼 嫉妬深い
ウィロー家三代目。
お疲れ様。
シーガー・ブリタニー
Brittany Seager
特質 正気でない 外交的 アクティブ
種族 人魚
ベルの異母姉であり、最愛の人。
妊娠回数がベルより多かったため、成長日数が逆転しています。
ウィロー・クロック
Crocus Willow
特質:海の子 ダンスマシーン
ベルの息子。
ベルと同居しています。
ウィロー・カトレヤ
Cattleya "Carry" Willow
特質:外交的 冒険好き
ベルの娘。ウィロー四代目候補。
記事内ではキャリーと呼びます。
死
ブリタニーに誘われ、子供たちとロマンチックフェスティバルに来ました。
もうベルのフェスティバルもこれが最後でしょうね。
ボウも来ています。絵を描きに。
よーく絵ぇ描いてましたよね。
ここに居ると若い頃が懐かしかったりするんじゃありません?
そういえば彼女が実家に帰る直前のフェスティバルもロマフェスだったか……
アレクシス:イェーイ! どうよ兄ちゃん!
イーサン:ええいやめろやめろ!
アレクシス:でも綺麗だろ?
イーサン:兄弟にぶわぁーされて喜ぶやつがいるかっての!
アレクシス:そんなあカルヴィンは喜んでくれたのに。
イーサン:あいつは子供だからいいの!
懐かしいなあ、これ昔マリーがドミニック氏にやられてましたよね。
ベル:ブリティ、ウチらも!
ブリタニー:オウァびっっくりしたあ!
ベル:いいねこれ。すっごい綺麗。もっかいやる?
ブリタニー:あたしは綺麗じゃないの?
ベル:? うんあんたも綺麗だし可愛いよ?
……と、こんな感じで各々満喫しているロマンスフェスティバル。
事件はその会場のど真ん中で起きました。
ボウが、亡くなったのです。
人魚故長命でしたが、それもここまででした。
死神も久しぶりのご登場。
ボウ:ふふふ、待たせちゃったね、ノーマ。
ブリタニー:うん……?
ブリタニー:……! お、お姉ちゃん……!!
一番最初に気がついたのは、彼女の妹であるブリタニー。
なんの偶然でしょう。
周りにいたシムたちも駆け寄り、
皆で一つの命の終焉を嘆き悲しみます。
ただ一人を除いて。
ベル:あいつ……! ひとりで死ねって言ったのに……!!
ベル:AAgh!!
死神が近寄り、タブレットのようなものを取り出しました。
死神:健康状態は良好だが、器の老朽化が著しい。所謂『老衰死』です。
死神:少し離れて。魂の移植を行います。
死神:ハアッ!!
ザクッ
死神:施術完了しました。魂の死を防ぐためにも、日頃の壺の管理は怠らないようお願いします。それでは。私は暫くそこのカラオケで歌っておりますので。
ベル:何が……独りでよ……。
かくして、ボウは眠りにつきました。
彼女のキャラクターを、私は上手く扱うことが出来ませんでした。
本当に申し訳ない。
先回ボウに言わせたように、大したものを残させてやれなかったことを憾みます。
救いがあるとすれば、家族も仲間も既に世を去った孤独な身で、
その最期にあれだけの見送りが居てくれたことでしょうか。
少しでも、それで心温まってもらえたなら。
さようなら。ウィロー・ブバリア。
なんか、みんな微妙な空気になってしまいました。
当たり前ですよ。
ベル:ウゥー……
ベル:はっ。綺麗じゃないのよ。ふふふ。
そんなベル、死を恐れているが故に、
実は死神の登場に内心怯えていたようです。
大丈夫ですよ、まだ番じゃない。
まるで聞いてません。
家に帰ってからずっとこんな調子で、
布団に逃げ恐怖から身を隠そうとしています。
翌日、ベルとクロックはミッド・ノーウェアにやってきました。
ボウが亡くなったため、ここはキャリーのものになっています。
クロック:い、いや……これは……えぇ? ていうか、誰よこれ。誰の写真よ。
クロック:昨日のあれ……僕らの伯母さんだったんだね……。
キャリー:うん……。
クロック:大丈夫? 他所の暮らしは慣れないだろうけどさ、不便とかあったら言ってな。
キャリー:大丈夫。ありがと。
クロック:いいってことよ。兄妹じゃないか。助け合わないと。
キャリー:きょうだいねえ。ママは伯母さんとはそんな感じじゃなかったみたいだよ。
クロック:そう?
ベル:ブッッッハァーーッハハハ! ウケるウケる! 死んでやんの!! ッハァーハァー!?
ベル:……よくもあんな見せつけるように死にやがって。
ベル:キャリー、その服はどういうこったよ。
キャリー:クローゼットにあったの。何か?
ベル:やめなやめなそんな服。
キャリー:えーなんでー?
ベル:それを着てた奴がどんな奴だったか知ってるから。やだよぉ自分の娘がそんなん着てるなんて。
キャリー:別にいいじゃないの。服に罪はない。
キャリー:ちょっwww なにすんのよwww
クロック:そっちだってなんなんだよwwwちょっとwww
クロック/キャリー:きゃっきゃwww
ベル:たのしそ。あれぞきょうだいって感じ。……。
ベル:悪いけど、ママ先に帰るよ。
キャリー:あほんとお? 気をつけてね。
クロック:夜までには帰るよ。
ベル:あいよ。
この後、クロック宛にヘニング・ユーニスの死亡通知が届きました。
そう、以前引っ越し直前のベルを訪ねてきたあのシムです。
どうやらお友達だったようです。
ベルより若い筈ですが死因は分かりませんでした。
クロック、暫く辛い日が続きますが、耐えて下さい。
翌日、スラニへやってきました。
ブリタニーたちに会おうと思っていたんですが、
どうも今はテッド以外出払っているようで。
おっと、このタイミングでまた死への恐怖に呑まれてしまったようです。
逃げるようにベッドへ行き、また隠れるベル。
これは重症です……。
気持ちはわかりますがね。
ベル:ん。これは……!
おおフューチャーキューブじゃないですか。
懐かしい。
ベルがブリタニーと恋仲になった原因は、
ブリタニーが自分自身を誘惑したことと、
もう一つ、ベルが恋愛についての良い運勢を聞いていたことでした。
実はその「良い運勢」を出したのが、このフューチャーキューブだったのです。
カットしなけりゃよかった。
今度はどんな結果が出るのでしょう。
ベル:キューブ、ウチの未来は。
結果のお知らせを撮るのを忘れました。
が、何か残酷そうな答えが出てきたようです。
今のベルにそれはちょっと……
ベル:も、もうあんたでも誰でもいい。助けてよウチこのままじゃあ死んじゃうよ!
テッド:ぉ、お、お、落ち着け。その歳だ、誰だって死ぬよ。それにそんな、たかがおもちゃのくじ引きみたいなものじゃないか、真に受けることはない。
ベル:ほんと?
テッド:取り敢えず深呼吸をするんだ。そして豚肉を食べろ、元気が出る。いいね?
ベル:ふ、ふぅ~~~~ァ!
テッド:そうだ! よくできた!
ベル:う、ウチさ、絶対あんな風には死ねないよ。独りで死ぬのはあいつじゃなくてウチのほうなんだ。
ブリタニー:何を後ろ向きなことを。大丈夫、あたしらがいるわ。死にそうなときはすぐ呼びなさい? すぐ駆けつけてお姉ちゃんが最期看取ってあげる。
ベル:ほ、ほんとに? 絶対よ?
ブリタニー:うん大丈夫! こっちだってね、ベルに勝手に一人で逝かれるのは嫌なのよ? あたしたちは二人で一つ。ちゃんと呼ぶこと。いいね?
ベル:うん……! ありがとブリティ。愛してる。
ブリタニー:おおっとついに直球で来るようになったか。
テッド:(仲の良い姉妹だなあ)
おや、子供たちも帰ってきてたんですね。
ヴィンセント君なんていうか……両親そっくりだな。
ベル:あァ~↑ いいよそれ、すっごく――ウグゥッ!?
ブリタニー:すごい肩凝り。動かないんじゃない?
ベル:い、い、い、痛い、痛い、痛いから。ちょっ……あんた力強いっ……!?
ベル:も、も、ももももも、もういい。
ブリタニー:え~もうちょっとお。
ベル:ホント、いいから。
ブリタニー:うぅん……。
ベル:それじゃブリティ、ウチそろそろ帰――んう。
ブリタニー:また来るのよ? いい?
ベル:……わかってるよ。またね。
ブリタニー:またね。
ブリタニー:………………
ベルはスラニを後にしました。
またねと言ったものの、もうこれが最後でしょう。
明日、彼女の命は尽きます。
鳥も見送ってくれてる。
ベルを見送ったブリタニーは、ずっと玄関前で語らっていた家族の元へ。
きみたちも一家お幸せにね。
ベル最期の日。
雪が積もりました。
ベル:元気出しな~? もうすぐママも死ぬんだから、そんないちいち気落ちしてたら身がもたないわ。
クロック:そんなこと言ったって。ユーニスは僕の大事な友だちだったんだよ? 歳は離れてたけど。
ベル:最近事故死多いから、気をつけんのよ。折角ママが渋々痛い思いして産んだんだから、心も体も大事になさい。
クロック:渋々だったのか……
ベル:あ、あーごめん。直接言う事じゃあなかったね。
クロック:ママ、ぼか最近ママのことがわからなくなってきたよ。
ベル:わかんなくていいよ。悪い心に進んで触れるべきじゃない。これはママがスジモンやってたときの教訓。
クロック:また一つ知りたくないことを知ってしまった……。
クロック:学校行ってきまあす。
ベル:いってらっしゃい。
ベル:さてと。今日も収穫収穫……。
ベル:あれもこれも収穫収穫……。
ベル:こんなに積もってるのに案外穫れるもんだね。知ってたらもっと植えてたのに。
そういえば前回の冬は雪とはほぼ無縁なんでしたね。
ベル:その前の時は子供だったからねえ。思えばこの二年でいろんなとこ周ってきたもんだわ。ウィンデンバーグ、スラニ、オアシススプリングス、そんでまたウィンデンバーグ。
どこが一番好きでした?
ベル:そりゃあんた、やっぱりスラニよ。あすこにはブリティとの思い出が詰まってる。ケイシーおばさんの記憶もある。アクアジップも乗った、ダ兄もあすこに住んでた、パーティーもやった、ほんと……大好きだよ。
ベル:ふぅー、穫った穫った。
お疲れ様。
ベル:はぁ~っ……! あー。そうだな、そろそろまたなんか新しいもの育てたいね。なんか、おすすめとかある?
そうですね、
マリーゴールドなんかがいいな。
ベル:まりーご――
デデデーン!!
デンッ↓
ベル:!?
ベル:(いや、待…………そんな……体が…………)
ベル:…………ブリティ………………………………………………
……
クロック:ただいまー。
クロック:ママー?
クロック:ま…………ママ……!!
マリーの立てたウィロー家は、紆余曲折ありましたが、
なんとかベルが次へ繋げてくれました。
長かったベルの人生。苦しい思いも沢山したことでしょう。
それでも強く、生き抜いてみせた。
きっとキャリーやクロック、そして後の世代の子孫たちも皆、
そんなあなたに勇気づけられる筈です。
向こうでは、今度こそ、穏やかに過ごせますよう。
ありがとう、ウィロー・ベル。
第五部に続きます。