Aquaです。
五ヶ月ぶりの新部になります。
長かったなあ。
【前回のあらすじ】
流石に十一回目にもなればネタも尽きる。
【主な登場シム】
ウィロー・ヘイダー
Hader Willow
願望:名家
特質:アクティブ 外交的 野心家
ウィロー十二代目。
今のところは目標なし。
ウィロー・アイビー
Ivy Willow
特質:陽気 アクティブ 芸術愛好家
ヘイダーの姉。
姉弟仲は良好です。
邂逅 -幽霊-
実はですねえヘイダー新当主。
ヘイダー:んん?
あなたはウィロー一族で初めての存在なんですよ。
ヘイダー:何があ?
あなたの先代当主はハイデ。あなたの母親ですね?
そしてその先代はイヴォン。ハイデの母親です。
ヘイダー:んん。
つまり、あなたはイヴォンの子供、更にその子供と続いた三代目。
この「生まれながらの当主」とも言うべき立場が、
ウィロー一族では初めてなんです。十二代目にして。
ヘイダー:そうなんだ。
惜しかったのはマリー→ベル→キャリーのときかな。
あれも親から子、そして孫という流れではありましたが、
途中で一回ボウが挟まってるからなあ。
ヘイダー:でそれを僕に言ってどうすんの。
是非ともこの流れを続けていただきたい。
アイビーや場合によってはヘリオスといったライバルはいますが、
今後当主はあなたの血統で。
ヘイダー:んー。面白そうだけどめんどくさ。まあ生き方に困ったら考えるよ。
そんな非積極的な。
ヘイダー:だってさ、そんなに意識しなくても上手くやれそうじゃない? そんな気がしてるね。僕にはイブだっているし。
お隣さんね。
でもボーッとしていると誰かに取られますよ? いいのそれで。
ヘイダー:まあその時はその時さ。今は他のことを頑張りたい。
他のことって?
ヘイダー:お店だよ。成り行きで僕も手伝うことになったけど、ママも最近は本業の方で忙しいからね、僕とアイビーが代わりになんなきゃ。
へえ。
私はそんなに乗り気じゃないな、お店。
ヘイダー:えぇぇえなんでえぇ~?
だってめんどくさいし……
ヘイダー:アイビー! いっぱい売ろうよ今日は!
アイビー:えぇ……? でもラインナップいつもと変わんないよ?
ヘイダー:でもいいだろう? いつもあるものすら売れなかったらお店としてだめだよ。
アイビー:そういうもんかな。
いつものっつったら売れるのはやはり、クロエの楽曲。
安定して売れるのは有り難いですけど、
あんまりお値段しないんだよな。
この日は早めに切り上げましたが、
うーーーーんハイデがいないと売れるものも売れないなあ、
あの子がいれば短時間でも結構売り物飛んでいくんですが。
商品補充後。
元が§20555だったのでごくごく僅かな黒字といったところです。
ヘイダー:急げーアイビー。もうママ仕事行っちゃうよ。朝食抜きだよ。
アイビー:大丈夫でしょ向こうでなんかしてるし。
ヘイダー:それぁそうだけどさ。
残念ハイデは間に合いませんでした。
あいつしょっちゅう朝食逃してるな。
またマグロ釣ったんかアンタ。
天賦の才ってやつですね。
もう四匹目ぐらいなので水槽に入れました。
可愛いですねマグロちゃん。
ちっちゃくね?
ヘイダーは、
アイビーに連れられ美術館にやってきました。
ヘイダー:僕別に美術品には興味がな……
アイビー:なぁーに言ってんの! 当主になったってことはゆくゆくはあのお店を任されるってこと! 今のうちに美的感覚を磨いとかないと、あとで売り物に困っちゃうよ?
ヘイダー:別にお店アイビー僕は家でよくない?
アイビー:あとほら、展示の仕方っていうのも参考になるから。ね? 勉強だと思ってさ。
ヘイダー:はあ。
ヘイダー:いや勉強にならないよ、だって全部上から照らしてるだけじゃん。
アイビー:ほんとだ。ここはダメだね。
ヘイダー:連れてきておいてなんだい。
アイビー:んーーーちょっと良くなかったね。わかった、解散だ解散。あたしはもうちょっと見てる。
ヘイダー:あいよ。
隣のジムで一汗かきました。
きみは運動する方が似合ってますよ。
まあそれ自体は別にアイビーもなんですが。
汗かきついでにサイクリング。
ここはかつてゴス家が暮らしていた家ですね。
懐かしいなあおもしろおじさん。
くっらい。
アイビー:あたしもねー子供の頃はああいう場所あんまり好きじゃなかったんだよね。ママに山のほうの屋敷に連れて行かれたのが懐かしいよ。
ヘイダー:ああそんなことあったの。
アイビー:ああでも……今行ってみたら意外と印象違うかも。
今日はヘイダーを置いて、
アイビー一人でシャレーガーデンに来ました。
アイビー:大人になった今なら分かる……この屋敷がどういうところなのか、この絵が誰なのか……。
ご存じの方も多いでしょうが改めて説明をば。
この屋敷はかつて、
悩める芸術家であった家主シャロット卿が、
自らの作品を燃やそうとして自身と妻ごと丸焼きにしてしまったといわれる場所です。
火には気をつけないとだめですよ、
シリアル作ろうとして焼け死ぬシムもいるんだものこの世界。
アイビー:わッ……!? あの絵動いてる……ッ!?
見てしまったかアイビー。
そうなんですよあんな歴史がある屋敷ですからね、
ここには地縛霊がいるんです。
やあミムジー。
このシリーズも160回を超えて漸く本格的に出てきましたねあなた。
このミムジーこそが、
火事によって命を落としてしまった可哀想な奥さん。
何年経過したのかはわかりませんが、
近世からここまで残っているだなんて相当な霊力をお持ちのようですね。
こわいこわい。
めっちゃ気さく。
しかも、色を見て分かる通り、
今誘惑的なんだそうです。
こわいこわい。
ふうむよく見ると体の中心部に火がありますね。
あと煙が出ています。
これは焼け死んだゴーストシムの特徴ですね。
アイビー:えと……あなた、ミムジー……さん? そこの絵に描かれているミムジーさんですか……?
ミムジー:ええ「幽霊庭師」として有名なね。あなたのことは前に見たことがあります。確かお母さんと一緒に来ていましたよね?
アイビー:うわ……知られてる……
ミムジー:ここにはこれまで大勢の人間が来ました……。全員ではありませんけど、おおよそ覚えているものです。
アイビー:こわあ……
アイビー:に、逃げてきちゃった……。まさか本物の幽霊を見るなんて……
一歩ナイトクラブに立ち入ればわらわらいる世界ですよ?
何をそんなに怖がることがあるんです。
アイビー:いや……怖いものは怖い……
あんなに話しやすそうなのに。
別におかしな話もしてなかったしなあ。
アイビー:フーーー怖かったあ……だってあたし前にここのこと面白くないとか言ったんだよ? あんな前時代からここに居着いてるような地縛霊、ちょっとでも機嫌を損ねたら祟られるに決まってるでしょ。
それはそうかもしれませんけど。
アイビー:あれ……? あすこにいるのももしかして幽霊……?
そうですねえあちらはベルナールです。
ほら、家を焼いた方の。
アイビー:なんで二人揃って現世にしがみついてるのさあ怖いよここ……
いつの間にかミムジーがこちらに立っていました。
いや、浮いていました、かな。
夫婦仲は死してなお良好だそうです。
ほら別に怖くないよぉ?
アイビー:……
だめかあ。
家ではヘイダーが不器用の特質を発見していました。
野心は有るけど不器用……かあ。
どこかの完璧主義な悪人を思い出すな。
ヘイダー:え幽霊? どこにいたのそんなの。
アイビー:ほら例の屋敷……あすこで焼け死んだ家主たちの地縛霊がいたの!
ヘイダー:アイビー……おかしくなった? バカ言うんじゃないよ――
アイビー:いやほんとにいたから!!
ヘイダー:疑ってんじゃなくてね? なんでそんな貴重な体験をしたのに逃げてきちゃったのさって。
アイビー:……は?
ヘイダー:だってだよ? ラジオが出てきた頃からずっとこの世にいるってことはさ、色々知ってるってことじゃん。
アイビー:うん……
ヘイダー:もしかしたら僕らの先祖のこともなんか知ってるかも。……って考えたら、興味わかない?
アイビー:いや全然……
ヘイダー:僕は気になるなあ。お店でブバリアやクロエの作品を売ってるとさ、どんな人だったんだろうって気になるんだ。
アイビー:アンタバカだねえ……いや褒め言葉。幽霊相手にそこまでワクワクできるやつが身内にいるとは思わなかったな。
ヘイダー:ていうか、もういっそ本人たちをこの家に呼び出せないかな。
アイビー:やめて、変なこと考えないで。
お前らどこでたむろしてんだお前ら。
さあーて、
ハイデの誕生日が迫っています。
いよいよ彼女もシニアになる時。
今回は少し早めにここで切り上げて、
次回は、彼女のパーティーからスタートしていきましょう。
ハイデ:僕もいよいよ、あっちの仲間になる頃か……長い人生だった。
あの、もう死ぬムードならんといてくださいね?
あくまでも白髪のババアになるだけですから。
ハイデ:分かってるよ。身辺整理をするには気持ちを整えておかないとね。そう思っただけさ。
なるほどね。
では、今回はここまで。
またお会いしましょう。